私は、教室でドラムを教え始めた時、この事を私のレッスンのコンセプトの中心に据えました。
出来なかった事、出来ないと思っていたことが出来るようになるプロセスをドラムを通して再度経験してほしい。
ドラムを通して、この成功パターンを経験すれば、脳は勝手にあらゆる事にその経験を応用しはじめます。
だから、私のレッスンでは選曲は100パーセント生徒さん自身がします。
難しいかも、自分にはまだ無理かも、といった考えを一旦忘れてもらい、「この曲ができれば究極に素晴らしい！」と思う曲を、初心者に最初に取り組んでもらったりします。
すぐは無理でも、必ずその目標を達成するまでどれだけ時間がかかってもやります。
その一曲を仕上げるために、何曲も他の曲を練習したりします。
必要な基礎練習の楽譜を山のようにプリントして、目標とするテンポを設定したら出来るまでやり続けます。
飽きないように寄り道したりもしますが、究極の一曲を仕上げるためにそのすべてのプロセスがある事をしっかり意識しながらレッスンします。
何年もかかることがありますが、様々な事情でレッスンに通えなくなることがない限り、責任を持って究極の一曲を生徒さん自身が本当に満足できるレベルまで、適度な負荷をかけ続けます。
目標を達成した時には、道のりが長すぎてあまりピンとこない場合や、出来て当たり前な感覚にまでなっていることも少なくありませんが、最初にその曲を選んだ時の事を思い出すに連れ、ジワジワと感動と光とヤル気が沸き起こってきます。
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