Resonance Field

Drummer 古川”カルロス”日呂之 のブログ

人間の創造力

恐らくこれといった経典もなく、教祖も居ない古くから日本に伝わる宇宙観、自然観が好きです。

 

我々は創造神の一部から出来ており、いわゆる「神」を内在する存在。

もちろん、自然を構成する全てのものが神を内在し、尊い存在。

 

人間に危害を加える何かでさえ神を内在する。

 

中村天風は、宇宙に充満する原子こそ神であると説明しています。

 

古神道では、我々全ての人の魂の中心に「直霊の御霊(なおひのみたま)」という神から授かった生命の根源を持っており、それを表現し、磨き、神のもとにそれを返すのが人生の目的であると言い伝えられます。

 

古神道が伝える「つみ」とは「包身」と書かれて内在する神を包み隠してしまうことを言います。

古神道が伝える「けがれ」とは「気枯れ」と書き生命の気を枯らしてしまうことを言います。

 

「現世(うつしよ)」も語源は「写し世」が本当の意味で、神々の世界を鏡写しに写し出す世の中という意味です。

 

つまり、内在する授かった御魂を「表現」するのが人生の目的であり、神々の世界の素晴らしさをこの世に写し出して神々に見せてあげるのが人間の役割であると伝わります。

 

稀に御魂がそのまま表出したような人の表現を目の当たりにすると、自分の内側の御魂が喜び感涙を流します。

 

芸術に限らず、全ての「仕事」に御霊の存在を表現する日本的な仕事観がとても好きです。

 

あらゆる宗教を信じる人、宗教を持たずともあらゆる哲学や思想、仮に物質主義の人とも共有可能な根本哲学だと思います。

 

私の考えは、つまり我々の存在が神であり、我々の在り方そのものが神を創出していると私は考えています。

 

日本では天災や疫病、災いをもたらすのも「荒ぶる神」として祀ります。

 

善悪の二元論で割り切れるものではなく、その全てを祀ったり鎮めたりします。

 

良くも悪くも私達の在り方が写し出された神が出現すると私は考えます。

 

それが人間の持つ「創造力」だと思います。

 

古い日本語は漢字など無く、今で言う平仮名の一文字一文字の音自体に意味があり、現在は漢字のあて字で意味の違う同音異義語も、本来は同じ意味を持つ言葉だという事です。

 

つまり我々の「想像力」こそが人間の持つ「創造力」であり、強く想像したものが実現します。

 

それが今の世の中を形作っていると思います。